撮影の現場でも使用されるLED照明機材について解説していきます!
LEDの歴史と発展
LEDは1962年にニック・ホロニアックによって発明されました。当初は赤色のみでしたが、その後、黄色、緑色と色の種類が増えていきました。しかし、青色LEDの開発は長らく困難とされていました。
1990年代に入り、日本の中村修二氏、赤崎勇氏、天野浩氏らによって青色LEDの開発に成功しました。この功績により、2014年にノーベル物理学賞を受賞しています。青色LEDの実現により、赤・緑・青の三原色が揃い、白色LEDの開発が可能になりました。これを機に、LEDは照明用途への応用が本格化し、現在ではLEDは省エネルギー性と長寿命から、様々な照明機材に使用されています。
LEDの演色性とRa85
演色性とは、光源の下で物体の色がどれだけ自然に見えるかを示す指標です。演色評価数(Ra)で表され、最大値は100です。一般的にRa85以上であれば、自然な色再現が可能とされています。LEDは発光原理上、演色性に優れており、Ra85以上の高演色LEDが主流になっています。これにより、照明下での色の見え方が改善され、より自然な色再現が可能になりました。
特殊演色性とLEDの応用
特殊演色性は、特定の色の見え方に着目した指標です。例えば、R9は赤色の演色性を表します。医療や美術館など、特定の色の見え方が重要な用途では、特殊演色性の高いLEDが使用されます。また、植物工場などでは、植物の生育に適した波長のLEDが使用されるなど、LEDの特性を活かした応用が進んでいます。
LED照明機材の種類
- LEDスポットライト:狭い範囲を照らすのに適しており、商業施設やミュージアムなどで使用されます。
- LEDフラッドライト:広い範囲を照らすのに適しており、屋外照明や舞台照明などで使用されます。
- LEDパネルライト:面発光で均一な照明が可能で、オフィスや病院などで使用されます。
- LEDシーリングライト:天井に直接取り付けるタイプで、住宅や店舗などで使用されます。
- LEDストリップライト:フレキシブルで狭い場所にも設置でき、間接照明やディスプレイ照明などに使用されます。
LED照明の未来
LEDは高効率、長寿命、コンパクト性など多くの利点を持っています。今後も技術革新により、さらなる高効率化と色再現性の向上が期待されます。また、IoTとの融合により、スマート照明システムの発展も予測されます。LED照明は省エネと快適性を両立する持続可能な照明ソリューションとして、今後ますます重要な役割を果たすでしょう。
コメント